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役員運転手の断続的労働|許可を得るための3つの条件と注意点紹介

 

役員運転手は、ほかのドライバーに比べ待機時間が長く、「断続的労働」になりがちです。

 

その割に長時間労働になりがちで、36協定で定められている「時間外労働の上限」を超えてしまうことも少なくありません。

 

そこで「断続的労働の適用除外制度」の申請を検討される雇用主様もいらっしゃいます。

 

しかし「断続的労働の適用除外制度」の申請は、簡単なものではありません。

 

ここでは「断続的労働の適用除外制度」を申請するための3つの条件と、注意点をご紹介します。

 

役員運転手の断続的労働や時間外労働でお悩みの方は必見です。

 

1. 断続的労働の適用除外制度とは

 

断続的労働とは作業が継続的ではなく、手待時間(待機時間)を挟んで何度か作業を繰り返すことです。

 

断続的労働の場合、身体的な疲労や精神的緊張がそれほどありません。

そのため36協定で定められる「労働時間」「休憩時間」「休日」といった労働時間規制の適用除外対象となります。

 

ただし対象となっても許可がなければ、適用除外されません。

 

そのため必ず労働基準監督署長の許可を受ける必要があります。

 

住み込みで働くマンションの管理人・ビルの警備員・守衛などは、該当する可能性があります。

 

1-1. 役員運転手は断続的労働に当てはまる?

 

では役員運転手は断続的労働に当てはまるでしょうか?

 

役員運転手は、役員を目的地まで送迎することが仕事です。

ほかのタクシーやバス・トラックなどのドライバーと比べ、運転時間が短く、手待時間は長い傾向があります。

 

これは断続的労働の基準に当てはまると言えます。

 

ただし手待時間に他部署の手伝いのような何かほかの仕事をしている場合は、断続的労働には当てはまりません。

あくまでも待機時間は「身体的疲労」や「精神的緊張」のない状態でなければなりません。

 

2. 役員運転手の断続的労働が許可されるための3つの条件

 

 

しかし実作業と手待時間が交互にあるだけでは、適用除外されません。

断続的労働を許可されるためには、以下の3つの条件をクリアしている必要があります。

 

<実作業が間接的>

実作業と手待時間が交互に繰り返される作業でなければなりません。

もともと継続的に作業するところを自分の意志で休憩していたとしても、それは断続的労働には当てはまりません。

 

<手待時間(待機時間)が実作業時間以上>

たとえ手待時間が長かったとしても、それが実作業の時間よりも短い場合は、断続的労働に当てはまりません。

必ず「手待ち時間>実作業時間」でなければなりません。

 

<実作業時間の合計が8時間以内>

実作業時間は、合計8時間を超えてはいけません。

労働基準法で定められている1日の労働時間「8時間」を超えてはならないのです。

 

この3つの条件をクリアし、労働基準監督署長の許可が得られれば「断続的労働の適用除外制度」を活用できます。

 

3. 役員運転手の断続的労働の注意点

 

もしも断続的労働の適用除外制度に該当したとしても、さまざまな注意点があります。

 

これらの注意点をしっかりと把握していなければ、のちのちトラブルに発展する可能性もあるため、注意が必要です。

 

3-1. 深夜手当は支給される

 

断続的労働の適用除外で該当するのは、「労働時間」「休憩時間」「休日」です。

 

「時間外労働」も含まれるため、36協定で定められている「1日8時間・1週間40時間」を超えても残業代は支払われません。

休日出勤をしても同様です。

 

しかし深夜手当だけは、対象外です。

 

午後10時~午前5時に勤務した場合は、割増分の賃金を支払う必要があります。

 

一般的な深夜労働では、通常の1.25倍の賃金を支払うことになっています。

ただし「断続的労働の適用除外制度」を活用している場合は、割増分である0.25倍が加算対象です。

 

夜間の接待や会合が多い役員を担当している場合は、必ず深夜労働の時間を確認しましょう。

 

3-2. 36協定の新たな指針

 

ご存じのとおり2019年4月(中小企業は2020年4月)より、36協定の時間外労働の時間に罰則付きの上限が定められました。

 

特別な事情がない限り、時間外労働の上限時間は「月45時間・年360時間」となっています。

 

厚生労働省では適用除外される場合でも、この時間をふまえた上で、従業員の健康・福祉を確保するようすすめています。

 

健康・福祉の確保とは、健康診断の実施や深夜業の回数を制限すること、特別な休暇を与えることなどです。

 

たとえ適用除外になったとしても、極力時間外労働の時間を減らすように対策をとる必要があります。

 

3-3. 給与の支払い方法

 

もしも「断続的労働」が可能になったとして、どのように給与を支払うでしょうか?

 

これまでは残業代として支払われていた部分がすべてなくなってしまえば、ドライバーとしては給与の大幅な減額となってしまいます。

 

この場合の方法として、あらかじめ給与の中に残業代を先に組み込んでしまう方法があります。

 

ただしこの場合、給与の内訳に注意が必要です。ただ単に「基本給 〇円」とだけ明細に記載した場合、基本給の内訳が一切分からずトラブルになることも。

 

この場合は、必ず内訳の記載が必要です。

通常の労働時間・時間外・深夜・休日出勤とそれぞれが分かるように区別して記載しましょう。

 

3-4. 雇用契約書の記載

雇用契約書は必ず作成しなければならないという決まりはありません。

作成が義務付けられているのは「労働条件通知書」です。

 

ただし労働条件通知書は、雇用主からの一方的な通知であり、とくに双方の捺印も必要ありません。

つまりいくらでも改ざんできてしまうのです。

 

しかし雇用契約書は雇用主とドライバー双方の署名捺印が必要です。

そのためお互いが納得したうえで契約していることの証明になります。

 

また場合によっては許可を得る際に労働基準監督署から雇用契約書の提出を求められることがあります。

必ず雇用契約書へ詳細を記載しましょう。

 

4. 「断続的労働の適用除外」は実際それほど多くない

 

ご紹介したように、一見「断続的労働の適用除外制度」を活用するのはそこまで難しいものではないように感じます。

しかし実際は、そこまで簡単なものでもありません。

 

労働基準監督署へ提出する書類は適用除外申請書とこれまでの稼働実績が分かるもの、場合によっては雇用契約書など。

これらの書類審査のほか、労働基準監督署による本人へのヒアリングなどの実態調査が入ります。

 

かなり手間のかかる作業ということもあってか、役員運転手で除外の許可を得ている会社はそれほど多くないようです。

 

5. 断続的労働が心配な方は「セントラルサービス」へご相談ください

 

断続的労働の適用除外がされない場合、36協定で定められた時間数の時間外労働しか認められません。

それでは困るという会社の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

そのような場合は、役員運転手の派遣・請負会社「セントラルサービス」へご相談ください。

 

当然派遣の役員運転手でも、36協定は適用されており、時間外労働には制約があります。

しかし派遣の役員運転手にはさまざまな雇用方法があります。

 

たとえば、雇用しているドライバーの時間外労働が上限を超えそうなとき、スポットで雇用する方法。

また休日出勤を減らすために、休日のみ活用するケースもあります。

 

役員運転手の雇用でお悩みの方は、お気軽に「セントラルサービス」まで、お問い合わせください。

お客様に合ったプランをご紹介いたします。

 

「セントラルサービス株式会社」

TEL:03-6380-9151

メールでのお問い合わせはこちらまで

 

6. まとめ

 

役員運転手でも「断続的労働の適用除外制度」を活用できます。

 

許可されるための条件は次の3つです。

①実作業が間接的

②手待時間(待機時間)が実作業時間以上

③実作業時間の合計が8時間以内

 

断続的労働の適用除外が認められた場合、「労働時間」「休憩時間」「休日」といった規定がなくなります。

 

ただしさまざまな注意点があることや、許可を受けることが簡単ではないといったこともあり、実際に「断続的労働の適用除外制度」を活用している役員運転手はそれほど多くないようです。

 

どうしても勤務時間が長くなる場合は、派遣の役員運転手を活用する方法もあります。

 

安全運転のためにもドライバーの健康を第一に考え、適切な方法で雇用しましょう。