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【社長運転手の雇用】必要経費/年収/研修内容など雇用情報まとめ

 

社長の仕事は非常に重労働。

しかも孤独です。

 

そのようにハードな業務をこなす社長を陰から支えるのが、社長運転手の仕事です。

社長運転手を雇用することで社長の仕事が楽になるなど、さまざまなメリットがあります。

 

しかし安心・安全に時間通りの運行ができることや、ビジネスマナーが身についていることなど、社長運転手には必要なスキルが数多くあります。

 

社長運転手の仕事を安心して任せられる人材を育て、雇用し続けるためには、費用や時間・専門の教育担当が必要です。

 

そこで今回は、社長運転手を雇用するメリット・デメリットや雇用方法・教育方法・それらにかかる費用などをご紹介します。

社長運転手の雇用をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

 

1. 社長運転手に任せる仕事内容と求められるスキル

 

社長運転手は、多忙な社長のスケジュールをスムーズに進行させるために、安心・安全に目的地までお送りすることが仕事です。

ただし運転だけが仕事ではありません。

 

常に後部座席の社長の動向に意識を向け、何をされているかによってルートを変更することも考えます。

たとえば、仮眠中や電話中ならうるさい工事現場の近くは避ける、書類に目を通しているならトンネルを避けるなどです。

空調をさりげなく社長の様子に合わせる配慮も必要です。

 

運転技術だけでなく、そのような気配りができなければ、社長運転手は務まりません。

 

またお客様のもとへ社長をエスコートした際には、取引先の方とお会いすることもあるでしょう。

身だしなみや挨拶などのビジネスマナーや、失礼のないようにお話しさせていただくコミュニケーション能力も求められます。

ただし聞かれてもいないことをぺらぺら話すのはNG。

守秘義務の徹底も重要です。

 

「運転技術」以外にも「気配り」「ビジネスマナー」「コミュニケーション能力」「守秘義務の徹底」などのスキルがあってこそ、社長運転手の仕事が成り立ちます。

 

2. 社長運転手の雇用方法

社長運転手の雇用方法は主に3つ考えられます。

 

<社長運転手の雇用方法>

①社員を部署異動させる

②自社雇用する

③派遣・請負会社に依頼する

 

それぞれの違いや流れを確認してみましょう。

 

2-1. 社員を部署異動させる

 

社長の補佐やスケジュールを把握している点など、類似点が多いため、秘書課に所属している社長運転手も多くいます。

既存の秘書を運転手専任にさせる、もしくは秘書業務と兼任させる方法をとる企業もあるでしょう。

あるいは、まったくの他部署から移動させることも考えられます。

 

既存の社員を部署異動させ社長運転手にする場合、必要経費や求人募集に当たる人員の負担がほとんどない点が、大きなメリットです。

 

しかしその社員にドライバーの適性があるか判断が難しい点や、社員本人が運転手業務を了承せず退職してしまうリスクもあり、あまりおすすめはできません。

 

2-2. 新規で自社雇用する

 

新規で自社雇用する場合、求人募集を出して希望者を募ることになります。

社長運転手や役員運転手の経験者・元タクシーやハイヤーの運転手といった人材の応募も期待できるため、希望するようなドライバーに出会える可能性もあるでしょう。

 

しかし必ずしも理想のドライバーが応募してくるとは限りません。

運転手と社長の相性も顧慮しなければならず、たとえよい人材だったとしても、雇用までは至らないこともあるでしょう。

 

ある程度採用に時間をかけるつもりで、求人募集することをおすすめします。

 

2-3. 派遣・請負会社に依頼する

 

最後にご紹介する方法は、役員運転手(社長運転手)専門の派遣・請負会社に依頼する方法です。

派遣・請負会社は、お客様によりご満足いただけるように、さまざまな研修を行いドライバーの質を高めています。

 

運転に限らず、ビジネスマナーやルート設定の方法など、社長運転手に必要なスキルをじっくり教育する会社もあります。

研修に熱心な派遣・請負会社を選べば、優秀なドライバーを紹介してもらえる可能性も高いでしょう。

 

自社で教育の必要がないため、即戦力となることも期待できます。

 

ただし会社によっては、費用が高額になることも。

複数の会社から見積もりをとるなどして比較することをおすすめします。

 

3. 社長運転手を雇用するメリット・デメリット

 

社長運転手を雇用することで得られるメリットは、数多くあります。

 

とくに優秀な社長運転手を雇用することは、社長だけでなく従業員にとっても、大きな利点となります。

しかしデメリットがあることも事実です。

 

社長運転手の雇用を考えていらっしゃる方は、どちらも把握しておきましょう。

 

3-1. 社長運転手を雇用するメリット

 

社長運転手を雇用するメリットは3つあります。

 

<社長運転手を雇用するメリット>

・社員のリソース(労働力)を有効活用

・社長の負担・不可を軽減

・優秀な社長運転手は取引先でも好印象

 

社長運転手は、生産性のない業務です。

そのためはっきりと目に見える形でのメリットは感じにくいものです。

しかし生産性のある社長や従業員の負担を減らすことで、生産性アップに貢献できるでしょう。

 

3-1-1. 社員のリソース(労働力)を有効活用

 

これまで社長の乗られる社用車を運転していたのが一般社員だった場合。

社長運転手が運転業務を引き継ぐことで、その方の本来の仕事がスムーズに進むようになります。

 

また社長運転手は車の管理や清掃も行うため、そのような作業に時間を取られていた従業員の負担も軽減できます。

 

3-1-2. 社長の負担・負荷を軽減

 

社長自ら運転までされている場合を考えてみましょう。

 

役員報酬も高額な社長が車の運転を長時間していれば、それだけで損失です。

しかも仕事は滞り、疲れも抜けにくくなってしまいます。

 

社長運転手がいることで社長の負担を軽減し、移動中も電話や仕事が進められるようになるのは、大きなメリットです。

社長にしかできない仕事をしていただくためにも、社長運転手が必要だと言えます。

 

また社長が疲れた体で運転するよりも、事故のリスクも軽減できるでしょう。

 

3-1-3. 優秀な社長運転手は取引先でも好印象

 

優秀な社長運転手は自分の役割を把握し、取引先でも好印象を与えられるように振る舞います。

 

社長と行動を共にするということは、会社の代表として取引先やお客様と接するということ。

普段は縁の下の力持ちである社長運転手も、相手先から見れば一人の取引先企業の社員です。

 

訪問先で社長運転手が業務をそつなくこなすことで、相手の方に「しっかり教育が行き届いている企業」だと印象付けられます。

企業に対する好感度も、ぐっと上がるでしょう。

 

3-2. 社長運転手を雇用するデメリット

 

デメリットも確認しておきましょう。

社長運転手を雇用するデメリットは以下の2つです。

 

<社長運転手を雇用するデメリット>

・コストがかかる

・教育者がいない

 

社長運転手に限らず、人材を雇用する際に問題となりがちなこれらの点について、もう少し詳しく解説します。

 

3-2-1. コストがかかる

 

社長運転手を雇用するデメリットの1つは「コスト」です。

 

人をひとり雇用し続けるには、給与以外にもさまざまな経費がかかります。

まずは1人雇用するだけの体力が会社自体にあるか考慮する必要があるでしょう。

 

3-2-2. 教育者がいない

 

もう1つのデメリットは「教育」です。

自社雇用した場合、ドライバー教育が必要になります。

 

費用がかかるうえに、教える側には専門的な知識が不可欠です。

社内でそのような教育が行えるかどうか、まずは考えてみましょう。

 

4. 企業が社長運転手を自社雇用する場合の課題

社長運転手を雇用するデメリットである「コスト」「教育」の2つの課題を自社雇用で解決できないのであれば、なんらかの対策を考える必要があります。

まずはこれらの課題をもう少し深く掘り下げて、考えてみましょう。

 

4-1. 社長運転手の費用

 

まずは実際に、社長運転手を自社の正社員として雇用した場合にかかる費用を確認し、派遣・請負会社に依頼した場合の費用と比較してみます。

 

自社雇用でかかる費用は、最初に必要な「採用費」「教育費」と、給与や社会保険などの「ランニングコスト」の3種類があります。

 

4-1-1. 採用・教育にかかる費用

 

採用や教育では、「求人募集」「採用面接」「入社後の研修」それぞれに費用がかかります。

 

求人募集から研修までの費用は、求人広告費や転職エージェントのような人材紹介会社への支払いなどの外部コストと、採用担当者にかかる人件費・研修費といった内部コストの2種類。

 

外部コストは、募集の方法によって費用に違いが出ます。

求人広告を出し一度の掲載で決まれば数十万円で済みますが、何度も広告を出したり、転職エージェントに依頼したりした場合は百万円を超えることも。

 

採用が長期化すれば、その分内部コストも高くなるでしょう。

 

産労総合研究所によると、近年教育研修費用は一人当たりおよそ3万円台を推移しています。

さらに外部に研修依頼をすれば、外部コストとして余計に費用がかかります。

 

このように社長運転手を一人採用するためには、数十万~数百万円という、安くない金額がかかるのです。

 

4-1-2. 社長運転手の年収

 

社長運転手を自社で正社員雇用した場合、年収は250万~600万円と非常に差があります。

年収の差に影響しているのは、勤務先やドライバーの経験・スキル、そして残業などの時間外労働の量です。

 

社長運転手は、社長のスケジュールに合わせて勤務します。

夜間の会食や休日の接待などを頻繁にこなしている社長付の運転手ほど、時間外労働や休日出勤が多くなります。

 

昨今の社会情勢で、外出の機会が減った社長もいらっしゃるものの、なんらかの形で取引先と交流をもつ社長も少なくありません。

そのようなことが理由で高収入を得ているドライバーも、中にはいます。

 

そしてご存じのように、社員を雇用して会社にかかるコストは、給与だけではありません。

社会保険や退職金積立て・福利厚生費など、継続的に必要な経費もあります。

 

1人社員を雇用するためには、給与の2~3倍の費用が必要とも言われます。

これは年収が250万円だとしても、会社としては500万~750万円ほどかかるということ。

 

採用・教育費用と合わせると、相当な額になることが分かります。

 

4-2. 社長運転手の教育

 

一般職の社員教育では、企業理念や会社の考え方、仕事の流れなどを研修するものですが、社長運転手の教育は少し異なります。

 

社長運転手の教育で必要なのは、スキルの定着です。

 

社長運転手に必要なスキルは、以下の5つです。

 

<社長運転手に必要なスキル>

・高度な運転技術

・ビジネスマナー

・コミュニケーション能力

・守秘義務の徹底

・細やかな心遣い

 

社長運転手は一人で仕事を行うため、研修で間違いや足りない部分を指摘しなければ、自分本位で業務を進めてしまいます。本人のためにもなりませんし、社長にもご迷惑をかけてしまう可能性もあるでしょう。

 

これらのスキルチェックをし、足りない部分を補うような研修を行わなければなりません。

 

研修について詳しくはこちら

→「優秀な役員運転手の育成に必要な研修内容と研修できない場合の対処法

 

5. 社長運転手を雇用する際の解決のポイント

これらの課題は、決して解決できない問題ではありません。

次は、「コスト」「教育」の2つの課題を解決する方法をご紹介していきます。

 

5-1. コストの課題

 

社長運転手にかかるのは「採用・教育のコスト」と「ランニングコスト」の2つ。

しかしこれらを抑えようとすると、十分な教育ができない可能性や、よい人材が集まらない可能性もあります。

 

これらの不安材料をなくし、解決する方法をご紹介します。

 

5-1-1. 採用・教育の費用を抑える方法

 

採用や教育の費用は、できるだけ抑えたいと考える企業も多いのではないでしょうか。

費用を抑える方法は3つあります。

 

1つめは、派遣・請負会社に依頼する方法です。

 

派遣請負会社では、基本的に初期費用がかかりません。

必要なのは、採用が決まり働き始めてから、毎月のドライバーにかかる賃金のみ。

 

即戦力として働けるため研修も不要です。

つまり採用・教育費をほとんどかけずに採用ができます。

 

2つめの方法は、求人広告の媒体を変更する方法です。

 

募集を出してもなかなか応募がない媒体であれば、変更を検討しましょう。

もしも多少掲載費用が高くなったとしても、すぐに結果が出ればむしろコストダウンが叶います。

 

最後の方法は、入社後のミスマッチを防ぐ方法です。

入社してもドライバーが定着しなければ、何度も採用活動を行う必要があり、コストがかさみます。

 

仕事内容や勤務時間などをドライバーとすり合わせ、研修をしっかり行うことで、離職率を下げられるでしょう。

 

5-1-2. 社長運転手にかかるランニングコストを抑える方法

 

では社長運転手のランニングコストを抑えるにはどうすればよいでしょうか?

単純に給与を下げてしまうと、求人を出しても応募がない可能性もあります。

 

この場合の解決策も、派遣・請負会社に依頼する方法です。

 

前述のとおり、派遣・請負会社に依頼した場合、社長運転手にかかる費用は毎月の支払いのみです。

派遣・請負会社に社長運転手を依頼する毎月の費用は、およそ40万~60万円。

 

何社か見積もりをとり、自社雇用した場合にかかる費用と比べてみましょう。

採用・教育のかかる費用や教育担当者にかかる負担などを加味すると、派遣・請負会社に依頼することのメリットが多いことが分かります。

 

5-2. 教育の課題

 

社長運転手には専門の教育が必要です。

しかし、現状しっかり研修ができている企業は、非常に限られるのではないでしょうか。

 

運転手を何人も雇用している大企業なら、専門の教育担当者がいるかもしれません。

しかし多くの企業では、一般の教育担当者が研修しているのが現状でしょう。

 

運転の仕方や社長運転手ならではの気遣いの方法などは、経験者でなければなかなか教えられるものではありません。

 

この場合は、外部に教育を依頼する方法も考えてみましょう。

役員運転手専門の派遣・請負会社の中には、外部に依頼され教育を請け負っている会社もあります。

そのような会社には、社長運転手教育のノウハウがあるため、安心して任せられます。

 

6. 「セントラルサービス」のハイレベルな社長運転手

弊社「セントラルサービス」は、都内を中心に役員運転手をご紹介する派遣・請負会社です。

 

500名を超えるプロドライバーの中から、大型車の運転に慣れた人材や外国語が話せる人材など、お客様のご要望に合った人材をご紹介します。

 

スキルの面でも、運転技術の習得や頭の下げ方・挨拶の仕方といったビジネスマナー・適切なルート設定の方法・気遣いの仕方など、他社に負けない研修を行っております。

 

きめ細かな研修内容は、お客様から自社の研修依頼をいただくほど。

スキルを身につけたドライバーに、安心してお任せください。

 

契約方法は、月極契約のほかにスポット契約もお受けしております。

派遣・請負の社長運転手にご興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

 

「セントラルサービス株式会社」

TEL:03-6380-9151

営業時間:平日・土日祝 9:00~19:00

メールでのお問い合わせはこちらまで

 

7. まとめ

 

社長運転手は社長の仕事がスムーズに進むよう、陰から支える職業です。

また社長の仕事の負担を軽減し、事故のリスクを減らせるメリットもあります。

 

しかし、誰にでもできるものではありません。

運転技術だけでなく、ビジネスマナーやコミュニケーション能力など、高度なスキルを持った人材でなければ、務まらない仕事です。

 

また社長運転手の雇用は費用や教育面など、さまざまな課題もあります。

派遣・請負会社に社長運転手を依頼することなども考慮し、優秀な人材を確保しましょう。