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2024年問題(2)ドライバー不足はなぜ起こる?2つの原因を解説

2024年問題でドライバー不足はなぜ起こる?2つの原因を解説

2024年問題は、ドライバーの労働時間が制限されることで起こる、諸問題の総称です。

前回の記事では、おもに労働時間の変更点について解説しました。

 

今回は、ドライバーの労働時間が制限されることによって生じる、ドライバー不足問題について解説します。

ドライバー不足問題は、2024年問題だけでなく、他にもさまざまな原因があります。

ぜひ参考にしてください。

 

 

 

1. 2024年問題とドライバー不足の現状

 

現状、ドライバー不足が深刻化しています。

 

たとえば、トラックドライバーは現状「1人につき2社以上の求人がある」というほどの人手不足となっており、問題となっています。

厚生労働省の「職業安定業務統計」によると、令和4年9月のトラックドライバーの有効求人倍率(求職者1人に対して、何人分の求人があったかを示す割合)は2.12となっています。

全職業平均の有効求人倍率は1.20のため、平均を大きく上回っていることが明らかです。

トラックドライバーが不足すると、注文していた物資や荷物がなかなか届かなくなるなど、物流にも大きな影響が生じます。

 

また、トラック以外のタクシー・バスのドライバー不足も進んでいます。

2024年1月30日付の厚生労働省による「一般職業紹介状況」では、自動車運転従業者の有効求人倍率は2.79と高い水準です。

タクシー・バスのドライバーが不足することにより、マイカー以外の手段で移動しなければいけない人の移動にも支障が出ています。

 

2. 2024年問題がドライバー不足の原因となる2つの原因

 

トラックドライバーの人手不足は、2024年問題によってさらに深刻化すると指摘されています。

おもな原因は、以下の2つです。

・ドライバーが長時間働けなくなる

・ドライバーの給料が下がる

 

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2-1. ドライバーが長時間働けなくなる

 

2024年4月1日以降、トラックドライバーの時間外労働時間の上限は「年間960時間まで」と制限されます。

この制限が、長時間働けるトラックドライバーが減少する原因です。

 

現状、繁忙期にこの制限を超えてしまう恐れのあるトラックドライバーは、約34%にものぼります。

つまり、時間外労働時間の「年間960時間まで」という制限を超えないようにすると、約34%分の労働力が失われるというわけです。

しかしすでに人手が足りていないため、失われた分の補充もできません。

 

結果、物流が滞るなどの問題にも発展すると指摘されています。

 

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「2024年問題(1)労働時間はどう変わる?職種別に解説」

 

2-2. ドライバーの給料が下がる

 

労働時間が制限されることにともない、給料が下がるドライバーもいます。

現状、年間960時間以上の残業をして稼いでいたドライバーは、上限が設定されることによって残業できなくなるからです。

 

今まで残業時間を増やして稼いでいたドライバーの平均年収は、最高で62万円減少するといわれています。

給料が下がると、トラックドライバーで生計を立てることが難しくなる人も出てくるでしょう。

 

結果、ドライバーを辞める人も増え、人手不足がさらに進む可能性があります。

 

3. 2024年問題以外にもあるドライバー不足の原因5つ

 

2024年問題以外にも、ドライバー不足の原因はあります。

おもなものは、以下の5つです。

・ドライバーの高齢化

・ドライバー業界における女性進出の遅れ

・宅配サービスの需要増加

・運転免許制度の改正

・若年層の車離れ

 

3-1. ドライバーの高齢化

 

高齢化は、ドライバー業界でも人手不足の原因となっています。

 

総務省の「令和3年 労働力調査」によると、貨物運送に従事する45~59歳までの人数の割合は45.3%であるのに対し、29歳以下の割合は10.0%です。

現状は、ほとんど高齢ドライバーに頼っている状態だといえるでしょう。

 

今後は高齢ドライバーの退職などにより、ドライバー不足はますます深刻化すると考えられます。

 

3-2. ドライバー業界における女性進出の遅れ

 

ドライバー業界においては、女性進出は未だ遅れているといえるでしょう。

 

総務省の「令和3年 労働力調査」によると、就業者の中で女性が占める割合は、全産業で44.7%であるのに対し、道路貨物運送業では20.1%です。

ドライバー業界は、まだまだ男性社会であるといえるでしょう。

 

女性進出が遅れている原因としては、おもに以下のようなものが挙げられます。

・妊娠・出産による育児休業や再雇用制度など、女性のための制度が整備されていない

・長時間労働や重量物を扱うことなど、身体的な負担が大きい

・女性が少なく、勤務先や納品先でもトイレや更衣室が整備されていない

 

今後は女性も活躍しやすいよう、環境を整備していく必要があります。

 

3-3. ドライバーサービス需要の増加

 

宅配や移動手段として使われるドライバーサービスの需要は、年々増加しています。

 

たとえば宅配サービスについては、国土交通省の「令和3年 宅配便の取扱実績について」のデータによると、令和元年度の宅配便の取扱個数は43億個だったのに対し、令和2年度は48億個、令和3年度は50億個まで増えています。

 

さらに、現在の宅配サービスは、即日配達サービスなどによって速さも求められています。

以上のような宅配サービスの需要増加や配達サービスの変化により、さらに多くのドライバーが求められているにもかかわらず、現状は需要に対してドライバーの数が間に合っていない状況です。

 

また、移動手段として使われるタクシー・バスについても、需要に対してドライバー数が間に合っていません。

タクシー・バスは、マイカーによる移動ができない高齢者や観光客からの需要が増えています。

今後も観光客や高齢者からの需要は増加すると考えられるため、ドライバーの確保は大きな課題です。

 

3-4. 運転免許制度の改正

 

運転免許制度の改正も、ドライバー不足の原因です。

 

2017年3月11日までの免許制度では、普通免許でも「最大積載量3トン未満、車両総重量5トン未満」の自動車が運転できました。

しかし、2017年3月12日以降は準中型免許が新設されたことにより、普通免許では「最大積載量2トン未満、車両総重量3.5トン未満」の自動車しか運転できなくなりました。

そのため、現在の普通免許では2トントラックの運転ができません。

新しく免許を取得する若年層は、トラックを運転するために複数の自動車免許の取得が必要です。

 

実際、会社によっては、中型免許や大型免許の取得を応募条件としているケースもあります。

結果、若年層にとっては、トラックドライバーになるためのハードルが高くなっています。

そのため、トラックドライバーを諦める若年層もいるのが実情です。

 

3-5. 若年層の車離れ

 

若年層の車離れが進み、ドライバーを目指す若者が減っていることも人手不足の原因です。

 

2023年6月に、デロイトトーマツグループが日本全国2,856人を対象に実施した「Post COVID-19の移動に関する消費者意識調査」では、29歳以下のマイカー保有率が減少していることがわかります。

2018年時点では、29歳以下全体の46.5%が車を1台以上保有していたのに対し、2023年時点では車を1台以上保有している割合は全体の41.6%となっており、減少傾向です。

 

また、ソニー損害保険株式会社が毎年実施している、1000人の20歳を対象とした「20歳のカーライフ意識調査」では、2022年の結果では車の所有に前向きな割合が76.4%であったのに対し、2023年の結果では68.6%と減少しています。

以上のデータから、車に関心を持つ若者が減っていると考えられるでしょう。

 

今後も、少子高齢化に加え若年層の車離れが進むことにより、ドライバー不足は加速する可能性があります。

 

4. ドライバーの仕事は、今は売り手市場

 

2024年問題だけでなく、さまざまな原因によって、ドライバー不足は深刻化しています。

 

しかし、運転を仕事にしたい方やドライバーを目指す方にとっては売り手市場です。

そのため、ドライバーとして働ける可能性も高まっています。

 

今まで運転の仕事をしたことがない方も、挑戦してみてはいかがでしょうか。

 

4-1. 運転の仕事はトラックドライバーだけではない

 

運転の仕事は、トラックドライバーだけではありません。

バスやタクシー、タンクローリーなど、運転手が必要な自動車は多くあります。

そのため「いきなりトラックドライバーを始める勇気はない」という方は、まず始めやすい運転の仕事から挑戦してみるのがおすすめです。

 

始めやすい運転の仕事の条件としては、おもに以下の2項目が挙げられます。

・必要な免許や資格が少ない

・応募の際に求められる条件が厳しくない

 

【関連記事】

職業分類表における運転手の職種4種類紹介!適性と必要な資格は?

 

4-2. 運転の仕事が未経験なら、まずは乗用自動車運転手がおすすめ

 

運転の仕事が未経験の場合、始めやすい運転の仕事は乗用自動車運転手です。

 

乗用自動車運転手とは、乗用車を運転するドライバーのことを指します。

たとえば、タクシー運転手や役員運転手(企業の役員や会長などの送迎を行う運転手)といった仕事です。

 

乗用自動車運転手は、従事する際に必要な免許や資格が少なく、応募の際に求められる条件もトラックやバスに比べて厳しくありません。

なぜなら、運転する車が乗用車だからです。

 

トラックやバスのような大型自動車の場合、普通免許では運転できません。

一方、乗用車の場合は普通免許だけで運転できます。

また、特殊な資格も必要ありません。

 

ただし、タクシーについては運転代行業のため、普通自動車第二種運転免許の取得も必要です。

しかし、大型の自動車を運転する場合より、取得する免許の数は少なくて済みます。

以上の理由から、運転の仕事が未経験の場合でも、乗用自動車運転手は始めやすいといえます。

 

【関連記事】

役員運転手とは?仕事内容と向いている人の特徴を徹底解説

 

5. まとめ

 

現在、ドライバー不足の問題は深刻です。

2024年問題により、今後ますますドライバーは減少するでしょう。

しかし、新しくドライバーを始めたい方や運転の仕事に興味がある方には朗報です。

有効求人倍率も高く、従事しやすい仕事となっています。

初めて運転の仕事をする方は、まず乗用自動車運転手からスタートする方法がおすすめです。

とくに役員運転手は、普通自動車第一種運転免許のみで従事できるため、未経験の方にも適しています。

 

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充実した研修制度も備わっており、無理なく働ける環境が整っています。

女性にとっても負担が少なく、ドライバーの中では挑戦しやすい仕事でしょう。

興味のある方は、ぜひお問い合わせください。