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家族の送迎負担を減らす方法とは?負担の原因と解決策をご紹介

家族の送迎負担を減らす方法とは?負担の原因と解決策をご紹介

「家族の送迎は、どうしていつも私ばかりが担うことになるの?」「送迎の負担を減らしたい」と感じる方もいるでしょう。

家族の送迎負担は個人の問題ではなく、役割分担が固定化されやすい家庭構造に原因があります。

 

国の交通調査でも、子育て世代では女性に送迎が集中している実態が明らかです。

 

そこで本記事では、送迎がつらくなる理由を客観的なデータをもとに整理し、送迎の分担や外部サービスを活用して負担を減らす具体策を解説します。

現実的な解決方法を知って、送迎の負担を減らしていきましょう。

 

1. 家族の送迎事情はどうなっているのか?

 

送迎の負担は家族内でも特定の人に偏りやすく、女性に集中する傾向があります。

本章では、客観的なデータをもとに現状を見つめ直し、課題解決のヒントを探りましょう。

 

1-1. 30代子育て世代の送迎事情

 

国土交通省の「令和3年度 全国都市交通特性調査」によると、送迎の分担は、男性側の働き方によって大きく左右することが示されています。

 

男性が通勤している家庭では、もう一方の保護者が通勤・在宅いずれの働き方であっても、送迎の負担が女性側に偏りやすい傾向にあります。

具体的には、男性の送迎回数が1日あたり0.17回であるのに対し、女性は0.70回と、約4倍の頻度です。

 

一方で、男性が在宅勤務をしている家庭では、送迎の負担は男女でほぼ均等になるとされています。

 

働き方や職種をすぐに変えることは、簡単ではありません。

家庭内の役割分担の見直しだけで負担軽減が難しい場合は、無理をせず、外部サービスの利用を検討することも選択肢の一つです。

 

1-2. 育児と親の通院が重なる時期

 

さらに状況を複雑にしているのが、子育てと親の介護が重なる「ダブルケア」です。

子どもの塾や習い事のように時間が固定された送迎と、終了時間が読めない親の通院対応を、同時にこなさなければならない家庭が増えています。

 

例えば、「夕方の塾に間に合わせたいのに、病院の会計が終わらない」といった板挟みは珍しくありません。

性質の異なる予定が重なることで、スケジュール調整はきわめて困難になります。

 

1-3. 家族の送迎にかかるコスト

 

家族の送迎には、ガソリン代や車両維持費といった実費だけでなく「時間」という見えないコストがかかっています。

本来であれば仕事をして収入を得たり、休息して体力を回復したりできたはずの時間が、運転によって失われているためです。

 

第59回 土木計画学研究発表 送迎交通とその担い手に着目した実態分析」の調査によると、近畿圏だけでも送迎によって失われている労働力は、1日あたり4万人分にものぼります。

金額に換算すると、年間で約1,350億円もの経済的損失になると試算されています。

 

「家族だから当たり前」「空いた時間に送るだけ」と思われがちですが、実際には社会全体で見ても、これほど膨大な時間と労力を費やしているのが現状です。

 

2. 家族の送迎は何が負担になっているのか?

 

「送迎がつらい」と感じる理由は、運転そのものだけではありません。

実際に送迎を担っている方々の声を集めると、その負担の本質は次の3つに集約されることが分かります。

  • 時間の使い方への不自由さ
  • 送迎が当然と思われているストレス
  • 運転には細心の注意が必要

本章では、送迎タスク特有の難しさを整理していきます。

 

2-1. 待ち時間が長い

 

送迎につきものなのが、駐車場での待機時間です。

塾や病院が終わるまでの数十分は、家に戻ることも難しく、手持ち無沙汰になりやすいでしょう。

こうした時間が積み重なることで家事が後ろ倒しになり、夕方以降が慌ただしくなる点は、送迎を担う多くの方に共通する悩みといえます。

 

送迎中の待機時間は、実際以上に長く感じられることも少なくありません。

そこで、好きな音楽を聴く、シートを倒して目を閉じるなど、心身を休める工夫を取り入れてみましょう。

また、読書や予定の整理など、後回しになりがちな小さな用事を片づける時間に充てるのも有効です。

 

2-2. 送迎して当然という意識

 

運転中、後ろから「まだ着かないの?」「遅い」と言われて、少し気持ちがざわついた経験がある人もいるかもしれません。

安全に送り届けようと気を配っている最中だからこそ、何気ない一言が心に残ってしまうこともあります。

 

その背景には、運転手がどれだけ周囲に注意を払い、神経を使っているかが、家族には伝わりにくいという事情があります。

悪気がなくても、言葉の受け取り方次第では負担に感じてしまうこともあるでしょう。

 

特別に労ってほしいわけではなく、「ありがとう」の一言があるだけでも気持ちは軽くなります。

 

2-3. 運転は事故と隣り合わせ

 

運転中は、どんなに体が疲れていても、周囲の状況に気を配りながらハンドルを握っています。

少しの油断がトラブルにつながることもあるため、自然と集中する場面が多くなるでしょう。

 

特に家族を乗せているときは、無事に目的地へ送り届けたいという思いが強くなり、その緊張感が知らず知らずのうちに疲れとして表れることもあります。

 

周囲から見ると、ただ座って運転しているように見えるかもしれません。

しかし実際には、周囲の状況を確認しながら、先を見越して運転していることがほとんどです。

そうした一つひとつの積み重ねが、安全につながっています。

 

3. 家族の送迎による負担を減らす方法

 

送迎の大変さを、一人で抱え込む必要はありません。

便利な外部サービス・家族の協力・自治体の支援などにを頼れば、負担はもっと軽くできます。

本章で具体的な解決策をご紹介しますので、うまく活用して送迎の負担を減らしましょう。

 

3-1. 外部の送迎サービスを利用する

 

送迎の負担を減らす方法の一つとして、外部の送迎サービスを利用するという選択肢があります。

キッズタクシーやシッター、役員運転手の家族送迎サービスなど、選択肢は以前よりずっと増えています。

 

「費用が気になる」と感じる方もいるでしょう。

ただ、送迎のために仕事を早退して職場に気を使ったり、疲れがたまった状態で運転したりする状況を思い浮かべてみてください。

 

無理を重ねることで、思わぬトラブルにつながる可能性も否定できません。

そう考えると、利用料金は家族の安全や日常の安心を支えるための出費と捉えることもできます。

 

サービスを毎日利用する必要はありません。

週に一度など、必要な場面に取り入れるだけでも、心と体に余裕が生まれるはずです。

 

3-2. オンラインや近場に変えて、送迎そのものをなくす

 

思い切って送迎そのものをなくすという考え方も有効です。

移動する必要さえなくなれば、送迎の負担はゼロになります。

送迎をなくす方法の例は、次の3つです。

  • 習い事をオンラインに切り替える
  • 子どもが自分で通える範囲に教室を変更する
  • 雨の日以外は送迎しない

まずは、習い事をオンラインに切り替えてみるとよいでしょう。

英会話やプログラミングなど、今は自宅で受けられるレッスンがたくさんあります。

あるいは、子どもが徒歩や自転車で通える近所の教室に変更するのもよい選択です。

 

完全にやめることが難しければ、「雨の日以外は送迎しない」というルールを作るのもおすすめです。

「晴れの日は自転車で行く」と決めておくだけで、親の出番はぐっと減らせます。

送迎を前提としない環境を整えて、日々の負担を減らしましょう。

 

3-3. パートナーと送迎を分担する

 

送迎のすべてを、一人で抱え込む必要はありません。

まずはパートナーと話し合い、役割分担を見直してみましょう。

 

ポイントは、「余裕があるときに手伝う」といった曖昧な形ではなく、「火曜日の塾はパパの担当」など、曜日や用事ごとに担当を決めておくことです。

ただ単に運転を任せるだけでなく、出発前の準備から帰宅後の片づけまでを含めて、その時間帯の対応をお願いするのがおすすめです。

 

実際に送迎を担当してもらうことで、時間を気にしながら動く大変さや、待ち時間の負担を自然と共有できます。

週に一度「気にせず過ごせる日」があるだけでも、気持ちにゆとりが生まれるでしょう。

 

3-4. 自力で通院や塾に通ってもらう

 

家庭によっては、自力で通院や塾に通ってもらうのも一つの手段です。

送迎をやめることは、相手の自立を促すための機会提供と捉えることもできます。

 

子どもにとって、バスや電車を使って一人で移動する経験は、社会性や時間管理能力を育てる貴重な機会です。

GPS端末を持たせるなどの安全対策を講じたうえで、少しずつ公共交通機関デビューを検討してみるとよいでしょう。

 

高齢の親の場合も同様です。

自分でタクシーを呼び、料金を支払って通院するといった一連の行動は、認知機能を維持するための生活リハビリになります。

過剰なサポートを手放して、自分と相手にメリットがある形を目指しましょう。

 

3-5. 自治体の支援を活用する

 

民間のシッターやタクシーはとても便利ですが、毎回使うとなると、どうしてもお金のことが気になります。

そんな時に活用したいのが、自治体の「ファミリー・サポート・センター」です。

 

ファミリー・サポート・センターとは、地域で子育ての助け合いを行う公的な支援制度です。

市区町村が主体となって運営しており、子育ての「手助けをしてほしい人」と「手助けできる人」をつなぐ仕組みになっています。

 

1時間あたり700~900円ほどで利用できるため、民間サービスに比べて軽い負担で利用可能です。

最初に登録や面談をする必要はありますが、保育園や習い事の送迎を安心して任せられるようになります。

自治体によって、費用や条件の詳細が異なるため、利用を検討する際はお住まいの自治体のウェブサイトなどを確認してみましょう。

 

3-6. 福祉有償運送を活用する

 

親の通院による送迎が頻繁になると、送迎者の負担はますます増加します。

そこで頼りになるのが「福祉有償運送」です。

福祉有償運送とは、特定非営利活動法人や社会福祉法人などが提供する移送サービスです。

 

提供事業者によって費用は異なりますが、営利目的ではないため、一般のタクシーより費用を抑えられる点がメリットになります。

 

利用の対象となるのは、一人で電車やバスに乗るのが難しい高齢者や障害のある方などです。

事前の審査や登録が必要になることが多いため、まずはお住まいの自治体へ相談しましょう。

 

4. 家族の送迎時間を有意義にする方法

 

送迎は「時間を奪われる」と考えてしまいがちですが、見方を変えることで有意義な時間にできます。

 

送迎の時間は、誰にも邪魔されない貴重な一人時間です。

送迎を完全になくすことは難しくても、その時間の過ごし方や意味づけを変えることは可能です。

 

本章では、送迎時間を前向きに楽しむための考え方と、具体的な工夫をご紹介します。

 

4-1. 貴重な一人の時間になる

 

家の中では、家事や家族の視線が気になり、一人の時間を作るのは難しいものです。

その点、運転席は誰にも邪魔されないプライベートな空間といえます。

 

移動中は周囲からの干渉を受けにくいため、好きな音楽を流したり、頭の中で予定を整理したりと、一人の時間を満喫してみましょう。

送迎の時間を自分のために確保された貴重な一人時間と捉え直すことで、送迎に対するストレスはぐっと軽くなるはずです。

 

4-2. 学びの時間にもなる

 

運転中は手と目がふさがっていますが、耳は自由です。

AudibleやVoicyなどの音声メディアを活用すれば、ビジネス書を聴いたり、語学学習に取り組んだりと、送迎の移動時間や待機時間を学びの時間として活用できます。

 

例えば、往復40分の送迎を1日2回行うと、5日間で約400分のインプット時間が生まれます。

これは本1冊分に相当する読書時間といえるでしょう。

 

時間がないから勉強できないと感じている場合でも、送迎時間を学習時間に変えることで、状況は変わります。

知識が少しずつ増えていく実感があれば、送迎時間の疲労感は、前向きな気持ちへと変わっていくでしょう。

 

5. 子どもとは違う親の病院への送迎

 

親の通院は、子どもの送迎とは性質が異なります。

最大の違いは「時間が読めないこと」と「介助が必要なこと」です。

本章では、負担が大きくなる高齢者の送迎ならではの難しさと、その解決法についてご紹介します。

 

5-1. 終わる時間がわからない

 

病院への送迎で負担を感じやすいのが、待ち時間です。

子どもの習い事は開始・終了時刻が決まっていることが多い一方で、病院の診察は終了時間が読みにくいものです。

予約をしていても診察まで待つことがあり、会計や薬局でも時間がかかるため、結果的に長時間付き添うケースも少なくありません。

 

対処法としては、待ち時間を減らす仕組みを取り入れることが効果的です。

「医療費後払いサービス」を導入している病院を選んだり、処方箋を事前にネット送信して薬局での待ち時間を短縮したりするだけでも、負担は大きく軽減されます。

 

診察後の流れをあらかじめ整えておくことで、無駄な待ち時間を減らし、送迎の負担を抑えやすくなるでしょう。

 

5-2. 送迎以外の負担

 

親の送迎は、車の乗り降りの補助や院内での歩行介助など、身体的な負担をともなう場面が少なくありません。

無理な介助は腰を痛める原因になることもあり、転倒のリスクにも配慮が必要です。

子どもの送迎とは性質が異なり、身体への負担を感じやすいといえるでしょう。

 

そこで検討したいのが、介護タクシーなどを活用し、介助する側の負担を軽減する方法です。

自治体によっては、「福祉タクシー券」などの支援制度を設けている場合もあるため、お住まいの地域の役所で確認してみるのも一案です。

 

プロに任せることは、決して手抜きではありません。

親の安全を守りながら、介助する側も無理なく関われる環境を整えるための現実的な選択肢といえるでしょう。

 

6. まとめ

 

家族を送迎する負担を減らすには、すべてを一人で抱え込まないことが大切です。

便利な外部サービスを利用したり、パートナーに協力を求めたりしてみましょう。

移動時間を、休息や音声学習など、自分時間に変えるのもおすすめです。

 

また、私たち「セントラルサービス株式会社」では、役員運転手が担当役員のご家族の送迎も行っています。

ご自身の送迎だけでなく、ご家族の移動手段も検討されている方は、ぜひ一度ご相談ください。

プロの力を借りながら、無理なく送迎が続けられるようにしましょう。